みやけ雪子タイトル

2018年11月11日

熊本市議会(メルマガ)こわいものしらずより)

熊本市議会で起きた「のど飴」騒動。主役の緒方夕佳議員は昨年子連れ登院で話題になった女性です。子連れ登院の時の中断は40分でした。今回はのど飴で8時間も議会が停滞してしまいました。緒方議員と市議会はなぜもめるでしょうか。その真相と背景を伺うべく10月末熊本に行ってきました。

「こんにちは!」
熊本市議会議会棟4階で会った緒方議員はスリムで長身な女性でした。

「思ったより背が高いんですねとよく言われるんです」と緒方さん。やや神経質そうに見えた報道のイメージとは違います。とても明るくさわやかな方で、収支落ち着いた様子で取材に応じて頂きました。

では、今回の「のど飴騒動」を振り返ります。

9月28日は市議会の最終日でした。緒方議員は午前中、昨年12月から出していた7つの請願について、70分の持ち時間で議会運営委員長に質問していました。1つの質問が終るたび、一旦席に戻る仕組みです。この日風邪を引いていた緒方議員は、のど飴を口に含んでいました。以前から咳き込むたびに「うるさい」と男性議員らにきつく言われていたことから、のど飴で咳を抑えていたとのことです。そののど飴を見せてもらいましたが、さほど大きくないごく普通ののど飴でした。

ちょうど1個目ののど飴がなくなり、自席で2個目を口に含んだところをたまたま周囲の議員に見られたらしく、再び質問に戻ろうとしたところで激しいヤジが飛んだのです。「飲食禁止だ!「規約違反だ!」しかし、規約にはそうした決まりはありませんでした。

緒方議員に注意をするのなら、ちゃんと挙手をして議長に発言を求めてから注意をすべきです。なぜヤジなのでしょうか。日頃から緒方議員に対してはこうしたヤジが頻繁にあり、それを議長が咎めない状況だったというのですから、議長の采配にも問題があったのではないかと首を傾げてしまいます。ちなみにヤジを飛ばしていた数人は最大会派の市議らで、「議長とヤジを飛ばしていた議員は同じ会派なんです」と緒方さん。

議場のヤジに応じる形で、議長が緒方議員にのど飴を舐めているか尋ね、それを緒方議員が認めたため議会は大紛糾となったんですね。その様子をテレビで見ましたがまさに怒号といったものでした。緒方議員から「女性議員も一緒になってヤジを飛ばしていました」と聞き、大変驚きました。

報道されていないのが、この事件が起きたそもそもの背景なんですね。なぜここまでこじれてしまったのか。たまたま咎められたのが、のど飴でしたが、後で触れる子連れ登院以来、緒方議員は何かあったら追及されるような空気を感じていたそうです。ですから、たまたまそれがのど飴だったのかも知れません。

暫時休会となり、緒方議員は「議会が用意した陳謝文」を読み上げるように言われましたが、自分の言葉で説明したいと緒方議員はそれを拒みました。これが「謝罪拒否」したとされてしまったようです。

緒方議員からその「陳謝文」を見せてもらいました。お詫びを無理矢理強要されたもので、一般の会社ならばパワハラに当たりかねないものです。結局、飲食を禁止する規約がなかったことから、「議会の品位を損ねた」という理由をこじつけたとしか見えません。緒方さんもそう感じたと言います。そうするとヤジも同様に対象にならないと辻褄が合わないと感じました。

その後、懲罰委員会が開かれましたが、緒方議員には弁明の機会は一切与えられませんでした。そして、本会議では緒方議員を除く、共産党や社民党も含む全党議員の全会一致で「登院停止1日」 いう処分が決定しました。結局、のど飴で8時間も議会が停滞した形になりました。いやはや、です。

このことが報道されると「(緒方市議は)社会人としてマナー違反」「風邪を引いているなら事前に断るべきだった」などと緒方市議を批判する声もありましたが、それ以上に「大勢でよってたかってイジメではないか」「8時間も議会を中断するなんて大袈裟ではないか」など熊本市議会の対応を大人げないと批判する声も多く寄せられました。海外では、イギリスの有力紙「ガーディアン」は、緒方議員が去年11月に当時、生後7か月だった長男を議場に連れてきて退席を求められたこととあわせ「今度はのど飴で退席に」と報道。「テレグラフ」は、「彼女の何の問題もない行為で、本会議が8時間も延長された」と批判的に伝え、日本の掲げている女性の社会進出との矛盾を指摘しています。

緒方議員は一期目で、しかも1人会派です。議会に中では決して強い立場ではありません。緒方議員の当日の7本の請願を見ると、どれも市民目線で、一生懸命市民の意見を取り入れようという姿勢を感じました。私が訪ねた日も休会中でしたが、市民の方々からの請願を受け付けていました。「採決なども全て自分で判断して全て決めています」そうで、孤軍奮闘といった感じかんじでしょうか。

緒方議員は、2017年11月に、議会に生後7ヶ月の長男を議場に連れてきて、厳重注意を受けた過去があります。大変大きく報道されましたから記憶にある方も多いでしょう。このときも妊娠中から、緒方議員は議会の事務局に赤ちゃんを連れていきたい旨をずっと相談していたのですが、話はいっこうに進まず、結果的にああした形で強行することになりました。正式な許可を取らず強行したことに関しては賛否はあるでしょう。

この出来事がきっかけになり、熊本市議会では会議規則が変更され、乳幼児を傍聴人という扱いにして、傍聴人が議会に入れないようにしたのです。乳幼児が傍聴人扱いとは思わず失笑してしまいましたが、苦し紛れにそういうことにしたんですね。この時に熊本市議会は国内外から大きく批判を浴びましたから、それ以来、議員の間に溜まっていた鬱憤も今回の「のど飴騒動」の理由だったように推測します。市議会の様子を実況中継する男性議員までいて、悪者に罰を与えるような書きぶりにはウンザリしました。

懲罰に賛成した共産党には批判が殺到して、撤回して謝罪する羽目に。せめて、退席でよかったのではないか?とは思います。「同調圧力」でしょうか?


地方議会は保守的な「ムラ社会」だとよく言われます。そのムラ社会の中で緒方議員は女性でかつ一期生、そして1人会派です。来年は満期で再選ですは、厳しい環境ではありますが、野党、そして特に女性議員らとはなんとか関係改善をして、緒方さんが望む議会改革を共に勧めて欲しいと願います。


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