みやけ雪子タイトル

2015年07月19日

(三宅雪子のツイキャスインタビュー①)NPO法人自立生活サポートセンター「もやい」 稲葉剛さん

3月6日(金)「三宅雪子のツイキャスナイト」のインタビュー ①です。

(三宅)
皆さま、こんばんは。
まもなく9時となります。
3月6日金曜日、三宅雪子ツイキャスナイトインタビューということで、今日はですね、NPO法人自立生活サポートセンター「もやい」の稲葉剛さんを、ゲストにお迎えして、お話をお伺いします。
稲葉さん、こんばんは。

(稲葉)
こんばんは、よろしくお願いします。

(三宅)
よろしくお願いいたします。
まずはですね、やっぱり稲葉さん、この話から入りたいんですけれども、生活保護世帯ですね、131万世帯(訂正161万世帯)というようなニュースがあるわけでございますけれども、この保護世帯がね、たいへん増えている、そして、高齢者の方がたいへん増えているというなこのようなことについてはどのようにお感じでしょうか。

(稲葉)
はい、ほぼ毎月のように、生活保護世帯が最多になったということで、その度にニュースになっているんですけれども、ただこれは、実際に生活の相談、困っている方の相談に乗っている立場としては、ある意味当たり前といいますか、生活に困っている高齢者の方がどんどん増えていく一方なので、生活保護が増えるのは当然のことだと思っています。

というのも、今、国民年金を40年かけても6万数千円しか貰えないという中で、単身の高齢者の方で、特に持ち家ではなく賃貸アパートに暮らしている方々が、生活に困窮しているという状況がありまして、私たちのところにも60代、70代の方も相談に来られているというような状況になります。
ですから、根本には一つは国の年金政策の失敗、あとは住宅費、特に東京とか大阪とか住宅費が高いので、住宅政策の失敗という、二つの政策の失敗があって、その分、生活保護のほうにしわ寄せが来ていると考えています。

(三宅)
そうですよね。
あの、これですね、年金額を考えたときに、おっしゃった通りですね、お二人だとその分増えるわけですけれども、お一人の場合ですね、おっしゃった通り賃貸の場合ですね、ほぼこれ年金額で暮らすっていうのは、もう100%不可能ですよね。

(稲葉)
特に都会では無理ですよね。
そもそも基礎年金の金額の設定というのが、ご夫婦二人分の年金があって、しかも年金を受け取る歳になる頃には、持ち家で暮らしていると、住宅ローンも払い終わって、持ち家があるということが暗黙の前提となって設定されているので、今のように、高齢になってもなかなか持ち家を持てない、賃貸で暮らさざるを得ない、しかも、単身の人が増えているという状況にまったくそぐわなくなっていると思っています。
そうした人たちは、今後も増える一方ですから。今、非正規の人たちが増えていて、非正規第一世代と言われる90年代からずっと派遣などで働いてこられた方が、もう上のほうになると40代、50代になってきていますので、将来的には今以上に低年金、無年金の方が増えるのは避けられません。今から年金制度の改革とか、住宅政策の拡充ということをやっていかないと、あとたいへんなことになるだろうと思っています。

(三宅)
そうですよね。
しかしながらもですね、例えば、東京で言いますと、石原都知事時代には、一つも都営住宅が建てられなかったりですね、まったくこう将来的なね、高齢化、少子高齢化問題と言いながらもですね、そうした施作が全くとられていませんし、そして、年金額がこれから減っていきますよね。

これご承知おきの通り2ヶ月遅れですから、皆さんたぶん4月に受け取ったときにあれ減ってないじゃないかっていう風に思われると思うんですけれども、これ4月はね、2月、3月、あのごめんなさい、2ヶ月遅れの後払いなので、結局(略)、年金なんかもね、6月から減っていくというわけで、ますます本当に苦しいようなことになっていくわけなんですけれども、まあ、今ね、こういう貧困問題に取り組まれている稲葉さんとしては、ご心配なことばかりなんじゃないですか。

(稲葉)
そうですね。高齢者の方々の貧困も拡大していますし、一方で若い人たちの貧困も、アパートを確保できなくて、ネットカフェに暮らしているとか、脱法ハウスと言われるような窓もないような部屋に暮らしている方が東京を中心に増えていますので、全ての世代に渡って貧困が広がっていることを本当に痛感しています。

(三宅)
はい、はい、本当にそうですよね。
この貧困の問題になぜ政府は真剣に取り組まないっていうのは、本当に不思議でならないんですけど、必ずこれからますます酷くなっていくことが確実に予測されているのに、まあ、これ先送りしてるんですかね。

(稲葉)
そうですね。民主党政権のときは、社会保障改革の議論があったり、貧困対策をこれからどうしていくかというような審議会に私やほかの関係者も参加させてもらって、意見交換をしていたのですが、自民党に政権が戻って、自民党政権になって以降は、一切私たち民間のNPOの声を聞いてくれなくなったんです。
そもそも、安倍政権の政策の中で貧困対策は軽視されていて、アベノミクスで景気が良くなれば貧困も自然に解決するんだと言わんばかりの発想が強く、先祖返りしてしまっているような印象を受けてます。

(三宅)
全くないですよね。

(稲葉)
特に最初話した高齢者の貧困ということについては、たとえ景気が良くなって所得が増えたとしても、高齢者の方々はなかなか働けないですから、やはり社会保障の制度そのものを改革していかないと、貧困問題は改善しないと思いますね。

(三宅)
本当にそうですよね。
やっぱり、そうするとですね、稲葉さん、本当に住まいの問題に取り組まれていらっしゃると思います。
あの、やっぱりおっしゃった通り、この持ち家を持っているってことが、まず前提となっている年金制度ということもありますし、ただ実際のところは持ち家の方は本当にいらっしゃらないとか少ないというところでですね、賃貸だとですね、まあ仮にどんなに安くてもですよ、まあ東京なんかですと、3万円、4万円のところを探すとなると本当にたいへんだと思うんですけれども。

(稲葉)
無いですよね。東京は特に東日本大震災以降に状況が変わってきていて、以前であれば木造の賃貸住宅で家賃が月3万、4万のアパートが東京都内にもたくさんあったんですけれども、震災以降、そうしたアパートは地震に弱いと、どんどん取り壊しになっています。
取り壊しになって、木造のアパートがワンルームマンションに建て替わると、家賃が6万、7万とかになって、そうすると家賃が急に2倍ぐらいになってしまうという状況があって...。

(三宅)
そして年金を上回っちゃいますよね、あの単身だと。

(三宅)
単身だと年金額上回っちゃいますよね。

(稲葉)
ええ、なので、単身の高齢者の方とかワーキングプアの若者が、住む場所自体が無くなってきている状況がありますね。

(三宅)
はい、住まいの問題は、私自身もいろいろ最近まあ実際に困った思いをして、また、いろんな方々から、シングルマザーの方々もね、収入が有っても無くてもですけれども、結局のところ今度保証人がまあいないというような問題もあってですね、本当に皆さまお困りになっていると思います。

(稲葉)
昨年、ビッグイシュー基金というところが中心となって、若者の住宅問題に関して調査を行いました。
それは、20代、30代で未婚で低所得の若者1700数十人にインターネットで調査をしたんですけれども、今どういうところに暮らしていますかということを聴いたところ、実に77%以上の人が親と同居していると答えたんですね。
これは、昔、「パラサイト・シングル」というような差別的な言い方もありましたけれども、好きで同居しているわけではなくて、家賃負担が非常に高いと、特に大都市だと、アパート借りるときに初期費用も敷金、礼金などで20万ぐらいかかりますし、月々の家賃も高く、保証人も必要だということで、なかなかワーキングプアの若者たちがアパートを確保できない。そのために親と同居せざるを得ないという状況になっていますね。

(三宅)
あの、ごめんなさい、ここで訂正をさせていただきたいんですけれども、私冒頭で131と申し上げたんですが、平成26年12月分のですね、数値、161万です、申し訳ありません。
161万8096世帯ということで、過去最多ということで...。

(稲葉)
人数で言うと217万人...。

(三宅)
そうですね、217万161人ということですね。
はい、ごめんなさい、先ほど、ただね、先ほどの数値、本当数年前の数値なんですよね。
本当にここ数年で、毎年毎年増えているというようなことでですね、まあ、これ、もう減ることなかなかないですよね、この後、増えていく一方で。

(稲葉)
生活保護は、最後のセーフティネットと言われているので、ほかの制度の影響が出てくるわけですね。
手前のセーフティネット、例えば、年金とか、住宅とか、医療とかほかのセーフティネットがきちんと機能していれば、生活保護まで行き着くことはないんですけれども、手前のセーフティネットが不十分だと結果的に生活保護に頼らざるを得なくなる人が増える、という関係にあるので、だから生活保護だけを取り上げても、あまり問題の解決にはならないと思います。
日本の社会保障全体が非常に弱くなっている、そこに問題があると思っています。

(三宅)
はい、はい、本当にね、社会保障に目を向けられていない、えーと弱くなっているっていうことは本当に感じるわけなんですけれども、稲葉さん、最近、えーと、まあね、20年間本当にこうした活動に身を粉にして取り組まれていらっしゃるわけですけれども、「鵺の鳴く夜を正しく恐れるために」というご本、これ1月に発売されて、これ20年間の活動のいわばまとめというような形ですよね。

(稲葉)
そもそも私が貧困問題に関わるようになったきっかけが、1994年、20年ぐらい前に、新宿でホームレスの人たちの支援活動に関わったのが最初のきっかけになります。
当初は、50代、60代の日雇い労働されてきた人たちが、バブルが崩壊した後に仕事が無くなってホームレスになるっていう状況が一般的だったんですけれども、ただ20年活動してみると、その後ネットカフェ難民の問題があったり、あるいはリーマンショック、派遣切りの問題があったりと、かつては「一部の人たちの問題」と見られがちだった日雇い労働者とか野宿の人たちが置かれていた状況が、今は多くの人たち、若い人も含めて広がってきていると感じています。
これら現場で見てきたことを時系列に沿ってまとめたのが今回の本になります。

②へ続く

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